海に感謝を! 二つのゴミ袋運動
 

「夏休みの自由研究」としてのゴミ拾いのおすすめ

     
  • 海辺でゴミを拾うことは、ビーチコーミングのような楽しい遊びになるだけではありません。拾ったゴミを集めて分類したり、ゴミが流れ出た元の海岸がどこかを調べたりすれば、環境問題だけでなく、海流の流れ方が分かったり、遠い海外との交流の証拠が見つかったりなど、自然科学や歴史学、民俗学などの分野における、立派な研究業績となることもあるのです。

  • 夏休み等に海辺に出掛ける機会があったら、以下のサイトや書籍を参考に、「ゴミ拾い」や「ゴミ調べ」をして、「夏休みの自由研究」のテーマにしてしまいましょう。きっと、学校の先生も驚くような、素晴らしい「自由研究」が出来あがるはずです。

   
参考サイト/参考図書
 
参考サイト

キッズ@nifty
ゴミを調べよう
「キッズ@nifty」の中にある「自由研究」のページです。「ゴミを調べよう」というタイトルで、主に小学生向けに、ゴミ調べの自由研究のやり方が、具体的に説明されています。
(まあ、これをこのまま真似するだけでは、あまり面白くありませんけどね。笑)

東シナ海
海ゴミプロジェクト

愛媛大学を中心に、九州大学、東京大学、国交省、経産省、JEAN、長崎大学、などの研究者や地元の方々が加わって行われる共同研究「市民と研究者が協働する東シナ海沿岸における海岸漂着ゴミ予報実験」のWEBサイトです。
WEBサイトを管理しているNPO「海ごみドット・コム」さんでは、中学生の自由研究、高校生の自由研究・課題研究、大学生の卒業研究・教育実習などの相談にも乗っていただけるそうです。
鹿児島大学水産学部ホームページ内)
ライタープロジェクト
ディスポーザブルライター分類マニュアル
全国の海岸に漂着する、いわゆる「使い捨てライター」を使って、全国の海岸に漂着散乱するごみの流出起源を推定しようとする『ライタープロジェクト』の調査マニュアルです。
現在では、鹿児島大学水産学部の藤枝繁准教授や、JEANなどの協力によって、全国規模の調査に発展していますが、元々は京都市の東山高等学校地学部部員が、京都府網野町(現京丹後市)の琴引浜での漂着物調査手法として考案した調査手法です。高校生の研究でも、社会的に大きな影響を与える成果を挙げられるという実例だと思います。

参考図書

漂着物学入門
黒潮のメッセージを読む

中西 弘樹 平凡社新書
1999/11
¥ 714(税込)
タイトルの通り、海岸に打ち上げられてくる様々な漂着物(動植物から人工物まで)を入り口に、文化の伝播から現在の環境問題まで、様々なテーマを取り上げた本です。漂着ゴミ(海ゴミ)の問題から地球温暖化の影響まで幅広く語られ、漂着物を探して海岸を歩くという行為が、これだけ多くの“気付き”や発見に繋がるということを、改めて教えてくれます。
いわゆる「海ゴミ」問題の専門書ではありませんが、様々な漂着物の収集を自然科学の研究へとつなげていこうとする際の、まさに「入門書」と呼ぶに相応しい内容です。

新編 漂着物事典
海からのメッセージ

石井忠 海鳥社
1999/05
¥3,990(税込)
「朝日文庫」にも収められている『漂着物事典』の内容を充実させ、全面改訂して出版された本です。
「総項目219項目/図版390点収録」と聞くと、様々な漂着物を種類別に解説した、ただの百科事典のように感じられますが、それだけの本ではありません。特に後半の「海と漂着の民俗・歴史」「各地でのフィールドワーク」「採集・調査・研究」「漂着と環境」等の各章は、「事典」よりむしろ「海の漂着物に関するコラム集」と呼んだ方が相応しい内容で、漂着物の採集が民俗学の研究へと繋がっています。
漂着物(海ゴミ)の種類を調べるのに役立つばかりでなく、それらを素材とした調査・研究のノウハウやヒントが沢山、見つけられると思います。

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